大文字中心のロゴやマークの一部に不自然な小文字が出てくる「セブンイレブン現象」について
きっかけ
電車のディスプレイで、"BEAUTY TODAY"の広告を目にする。
別に私は美人のヒミツに興味があるのではない。
問題はこのロゴである。よく見ると、「ワイ」だけ小文字になっている。
企画のサイトを見ると、企画名はすべて大文字表記であり、yを小文字にした新しい単語を作ったのではないらしい。
つまり、何らかの理由で、ロゴに関しては"Y"より"y"の方がよいと判断されたものと思われる。これは通常のアルファベット表記のルールにそぐわない。
通常のアルファベット表記は次の3通りが考えられる。
このルールにそぐわないものは固有名詞としてみなされる(iPadや、eBayなど)。
企画や企業の正式名称がこのルールに従っている(造語にしているわけではない)のに、ロゴでそれを破るのには、なにか理由があるのだろう。
ただ、私はデザインや権利関係には疎いため、この記事では「なぜこのようなロゴにするのか」については深く考えないことにする。
むしろこの現象が起きているロゴを他にも見ていくことで、この現象に名前をつけ、企業ロゴを観察する際の一つの視点を提案したい。
セブンイレブン現象
ここまで読んできてセブンイレブンを思い出す方も多いだろう。
セブンイレブンのロゴは最後の「エヌ」だけ小文字なのだ。
この現象が起きているロゴはいくつかあるのだが、セブンイレブンがポピュラーであるため、この現象を勝手に「セブンイレブン現象」と名付ける*1。
セブンイレブン現象が起きている他の例としてNTTデータがある。
また、ASICSもそうなっている。
ASICSに関してはすべて小文字のロゴもググれば見つかる。表記が揺れていることがわかる。
2時間ほどGoogle画像検索と格闘したのだが、これくらいしか見つからなかった。視界に入ってはいても、見逃しているのかもしれない。
セブンイレブン現象の拡張
セブンイレブン現象に気づきにくいのには理由がある。小文字と大文字のサイズや段組みを揃えているためだ。
テキストエディタなどでは"BEAUTy TODAy"などとなるためすぐに気づけるのだが、ロゴになると気づきにくくなってしまう。
この点に着目し、セブンイレブン現象を拡張する。
つまり、今までは英語の表記ルールを破っていることが重要だったが、それは問題にせず、単に「大文字と小文字をサイズや段組みを揃えて記すこと」だと考えてみる。
すると、他にも例が見つかる。富士ゼロックスやミスタードーナツである。
ちなみに、富士ゼロックスは2008年に今のロゴを採用したそうで、それまではxeroxが大文字だったようだ。なぜ小文字になったのか気になるが、この記事では考えない。
一応のまとめ
もっと多くの例を出したかったのだが、見つからなかったためまとめる。
英語が使われた企業ロゴを見る際には
- 大文字と小文字のサイズや段組みが揃っているか
- 英語の表記ルールに従っているか
について着目されたい。1.のみ起きているものが広義のセブンイレブン現象、2.も起きているのが狭義のセブンイレブン現象である。
今回取り上げたセブンイレブン現象は大文字の中に小文字が混じる、というケースが多く、その逆は見られない。
このあたりはデザインの問題だと思われるので、そちらの仕事をしている知り合いにいつか聞いてみたい。
あと、すでにこの現象に名前がついているのであれば、誰か教えてください…
なぜわざわざこんな細かいことについて考えるのか、もっと他にするべきことがあるのではないかと怒られそうなので、次のジョークで締めることにする。
教授が1年目の医学生に最初の人体解剖の授業を教えている。 彼は始める前にいくつかの基本的なことを学生に教えることにする。
「人体解剖をするためには2つの事が出来なければならない。第1は、恐怖を持ってはいけないと言うことだ」
ここで教授は、死人の肛門に指を突っ込み、そして舐めた。
教授は学生に同じ事を目の前にある死体に行うように言った。 数分の沈黙の後、学生達は同じ事をする。
「第2は、鋭い観察力を持たなければいけないと言うことだ。私は死人の肛門に中指を突っ込んだが、舐めたのは人差し指だ」
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