ゴルフの水切りショットに見る水切りの原理

この間,こんな動画を見た。

 これはいわゆる「水切りショット」である。

水切りと言えば海や川でよくやる遊びだが、ゴルフ、しかもマスターズの試合でも見られることがあるとは知らなかった。

しかもグリーンに乗せてしまうのだから恐れ入る。

 

ここで気になるのは、なぜ水切りは生じるのか?ということである。

おそらく質点が壁に反射する(高校物理で、運動量保存則を使うアレ)のと同じようなことが水面でも起こるのだろう。

高校物理の撃力がなぜ生じるのかというと、剛体と仮定している壁面には変形抵抗が生じるからである(作用・反作用)。

これと同じように考えると、水の場合も抵抗力も生じると考えられる。この力が石を跳ね返させるのである。ただし、水の変形も考えなくてはならない。

 

剛体の場合と違うのは、抵抗力が石の入り方によって劇的に変わることである。

変形しやすいように石が入ってくれば抵抗力は小さくなり、水が変形することで石が跳ね返らずに水の中に入ってしまう。これは飛び込みをイメージすれば分かりやすいと思う。

逆に抵抗力が大きすぎると石の運動そのものが妨げられ、前に進めなくなって沈んでしまう。

 

このように経験的にはなんとなく想像がつくものの、きちんとしたモデルに基づいて考えようとすると固体と液体の両方を考えねばならず、なかなか厄介だ。

 

調べてみると、こんな論文があった。

ci.nii.ac.jp

 

この論文では水面に衝突した際に石に加わる力は「流体の慣性に起因する抵抗力」と結論付けている。要は高校物理における衝突と同じである。

この論文では石に加わる力の候補として弾性力、粘性応力、重力そして浮力について検討している。

 

別の記事に復習がてらまとめておこうと思う。