8/16の朝日新聞の社説の縮約(22/30)
今日の社説はこちら
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | |
1 | 終 | 戦 | 記 | 念 | 日 | の | き | の | う | 、 | 全 | 国 | 戦 | 没 | 者 | 追 | 悼 | 式 | で | |
2 | 天 | 皇 | 陛 | 下 | が | 、 | 最 | 後 | の | 「 | お | こ | と | ば | 」 | を | 述 | べ | た | 。 |
3 | 3 | 0 | 回 | を | 数 | え | る | お | こ | と | ば | に | は | 変 | 化 | が | あ | る | 。 | |
4 | ま | ず | 即 | 位 | 後 | 初 | の | 8 | 9 | 年 | の | 式 | 典 | か | ら | 「 | 尊 | い | 命」 | |
5 | と | 、 | 命 | の | 大 | 切 | さ | を | 説 | く | 言 | 葉 | が | 使 | わ | れ | た | 。 | 戦 | 後 |
6 | 5 | 0 | 年 | の | 9 | 5 | 年 | に | は | 「 | 歴 | 史 | を | 顧 | み | 」 | と | 日 | 本 | が |
7 | 歩 | ん | だ | 道 | を | 忘 | れ | な | い | 姿 | 勢 | が | 示 | さ | れ | た | 。 | |||
8 | そ | し | て | 戦 | 後 | 7 | 0 | 年 | の | 1 | 5 | 年 | 。 | 「 | 深 | い | 反 | 省 | 」 | |
9 | が | 盛 | り | こ | ま | れ | た | 。 | き | の | う | は | 、 | 「 | 戦 | 後 | の | 長 | き | に |
0 | わ | た | る | 平 | 和 | な | 歳 | 月 | に | 思 | い | を | 致 | し | つ | つ | 、 | こ | こ | に |
1 | 過 | 去 | を | 顧 | み | 、 | 深 | い | 反 | 省 | と | と | も | に | 」 | だ | っ | た | 。 | |
2 | 陛 | 下 | の | 言 | 葉 | が | 意 | 味 | す | る | も | の | を | 胸 | に | 刻 | み | た | い。 | |
3 | 吉 | 田 | 裕 | 氏 | の | 「 | 日 | 本 | 軍 | 兵 | 士 | 」 | は | 、 | 当 | 時 | の | 指 | 導 | |
4 | 者 | が | い | か | に | 生 | 命 | を | 軽 | ん | じ | た | か | を | 描 | く | 。 | 日 | 本 | 軍 |
5 | の | 戦 | 死 | 者 | の | 少 | な | く | と | も | 3 | 7 | % | が | 餓 | 死 | だ | と | い | う。 |
6 | 沖 | 縄 | で | も | 「 | 敵 | 」 | は | し | ば | し | ば | 日 | 本 | 軍 | だ | っ | た | 。 | |
7 | 戦 | 争 | の | 姿 | が | 正 | し | く | 伝 | わ | ら | な | い | 原 | 因 | の | ひ | と | つ | |
8 | が | 、 | 近 | 年 | も | あ | ら | わ | に | な | っ | た | 記 | 録 | の | 軽 | 視 | で | あ | る。 |
9 | 式 | 辞 | で | 首 | 相 | は | 「 | 歴 | 史 | と | 謙 | 虚 | に | 向 | き | 合 | い | 」 | と | |
0 | 述 | べ | た | 。 | 言 | 葉 | だ | け | に | 終 | わ | ら | せ | て | は | な | ら | な | い | 。 |
第3~第6段落は天皇陛下のおことばの引用が多く、選択が難しかった。
引用をさらに削る形で縮約を作っている。
後半はおことばで言われるような「深い反省」ができていないのではないか、という問いかけになっている(タイトル・第10段落)。
「深い反省」ができていない理由として、「歴史を顧みる」ことができていないことが挙げられている(第9段落)。
「歴史を顧みる」ことが十分にできていない根拠として、「日本軍兵士」の内容や沖縄の教科書問題を挙げている(第7・8段落)。
縮約にも両方入れたいところであるが、その結果沖縄については中途半端になってしまった。翁長氏にも触れられなかった。
ここで翁長氏について触れるべきだったかどうか考えてみたい。
翁長氏は以前にも社説で取り上げていることから、朝日新聞の思想に近い人間であることが伺える。
そのため読んでいて、「日本軍兵士」のくだりは朝日新聞としてはさほど重要ではなく、翁長氏の話題に自然につなげるための導入に過ぎないような気がした。
朝日新聞としては第7段落で「敗戦から70年以上経っても、歴史の改ざんがまかり通っている。故翁長氏は軍が~激しく抗議した。」
と第8段落の内容を持ってきたかったのではないか(完全な推測だが)。
そうしなかったのは、いきなり沖縄の話を出すと「またか」となる人間が一定数存在するためだと思われる。
そのような人たちに読み進めてもらうために、まず第7段落で「最近話題の」という言葉で始まる「日本軍兵士」について触れたのではないか。
第7段落の日本軍兵士の死者のうち餓死者が少なくとも37%いた、というのは驚く人も少なくないと思われる。
こうして興味を引き続けることで、第8段落の最後のいわば本題に結びつけたように感じた(完全な推測だが)。
このことを考えると、第7段落の「日本軍兵士」は省略し、第8段落を縮約に組み込むべき、というのも一つの案だと思う。
そうしなかったのは、あくまでこれは推測に過ぎないということと、第8段落は第7段落の具体例と考えられるためである。
要約であれば、具体例である第8段落はすべて省略するのが自然だろう。
ただ、これは縮約であるため、沖縄についても一行だけ触れることにした。
もっとも、縮約だけで、「日本軍兵士」と「沖縄」の話題が「正しく伝わらない」ことの例になっていることを読み取るのは難しい気もする。
また、「陛下の言葉を胸に刻みたい」という言葉だけで「それらが十分にできていない」ことの問いかけになっていることを読み取るのも難しいだろう。
それを最後の段落の「歴史と謙虚に向き合うべき」という言葉から読み取ってもらいたい。
要約ならもう少し整理できると思う。これが縮約の難しさだろうか。ただ単に下手なだけにも思えるが。
- 作者: 大野晋
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1999/01/20
- メディア: 新書
- 購入: 17人 クリック: 373回
- この商品を含むブログ (96件) を見る