8/24の朝日新聞の社説の縮約(30/30)
今日の社説はこちら
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | |
1 | 政 | 府 | は | C | V | 2 | 2 | オ | ス | プ | レ | イ | 5 | 機 | が | 、 | 横 | 田 | 基 | |
2 | 地 | に | 1 | 0 | 月 | 1 | 日 | に | 正 | 式 | 配 | 備 | さ | れ | る | と | 発 | 表 | し | た。 |
3 | 政 | 府 | は | 住 | 民 | の | 不 | 安 | に | 向 | き | 合 | う | べ | き | だ | 。 | |||
4 | オ | ス | プ | レ | イ | は | 県 | 民 | の | 反 | 対 | を | 押 | し | 切 | っ | て | 、 | 12 | |
5 | 年 | か | ら | 普 | 天 | 間 | 飛 | 行 | 場 | に | 配 | 備 | が | 始 | ま | っ | た | 。 | ||
6 | だ | が | 、 | 一 | 昨 | 年 | 末 | に | は | 不 | 時 | 着 | 。 | 政 | 府 | は | 早 | 々 | に | |
7 | 飛 | 行 | 再 | 開 | し | 、 | 県 | 民 | 感 | 情 | を | 逆 | な | で | し | た | 。 | |||
8 | 基 | 地 | 周 | 辺 | の | 安 | 全 | 確 | 保 | は | 不 | 可 | 欠 | で | あ | る | 。 | |||
9 | と | こ | ろ | が | 、 | 政 | 府 | の | 及 | び | 腰 | は | 相 | 変 | わ | ら | ず | だ | 。 | |
0 | 取 | 材 | に | 「 | い | つ | ど | こ | で | ど | う | い | う | 訓 | 練 | を | す | る | か | は |
1 | わ | か | ら | な | い | 」 | と | 回 | 答 | し | た | 。 | あ | ま | り | に | 無 | 責 | 任 | だ。 |
2 | オ | ス | プ | レ | イ | 独 | 特 | の | 低 | 周 | 波 | 騒 | 音 | の | 被 | 害 | も | 報 | 告 | |
3 | さ | れ | て | お | り | 、 | 対 | 策 | は | 急 | 務 | で | あ | る | 。 | |||||
4 | 駐 | 留 | 米 | 軍 | の | 訓 | 練 | に | つ | い | て | 、 | ド | イ | ツ | 、 | イ | タ | リ | |
5 | ア | で | は | 受 | け | 入 | れ | 国 | 側 | の | 承 | 認 | が | 必 | 要 | だ | 。 | こ | う | し |
6 | た | 規 | 定 | も | な | い | 日 | 本 | と | は | 大 | 違 | い | だ | 。 | |||||
7 | 問 | 題 | の | 根 | は | 日 | 米 | 地 | 位 | 協 | 定 | に | 行 | き | つ | く | 。 | 全 | 国 | |
8 | 知 | 事 | 会 | は | 今 | 月 | 、 | 抜 | 本 | 的 | 見 | 直 | し | を | 提 | 言 | し | た | 。 | |
9 | 好 | き | 放 | 題 | の | 米 | 軍 | と | も | の | 言 | え | ぬ | 日 | 本 | 政 | 府 | 。 | そ | |
0 | ん | な | 負 | の | 関 | 係 | は | 改 | め | ね | ば | な | ら | な | い | 。 |
オスプレイの横田への配備が発表された。配備にあたって住民の不安を解消するよう求めている。
第1段落は発表内容である。これが主題となる。
第2段落は今後の見通しについて述べられている。
第3段落では筆者の主張が述べられる。「多角的に判断、対応しなければならない」というのはよくわからない。
ここでは、「多角的」を字義通り「いくつもの観点から物事を見て」という意味に解釈する。
政府もバカではないのだから、様々な調査を行い、「多角的」に判断した結果配備ということになったと考えるのが自然だ。
この主張だと、政府は「多角的」に判断していないことになるが、そう言えるだけの根拠があるのだろうか。
また、「住民の不安に向き合うべき」ということは、今は向き合っていないということだ。
どういった理由から向き合っていないと判断したのか。
第4段落ではオスプレイ配備の歴史について触れられる。政府が反対を押し切って配備を決めたことが、不安に向き合っていないことの一つ目の例である。
第5段落では不時着があったにもかかわらず、政府が飛行再開をすぐに認めたことが述べられる。これは二つ目の例である。
「早々に」というのがあいまいだが、「十分な調査をせず」という意味だろうか。
12年に配備され、一昨年(16年)に不時着ということは、4年は事故がなかったということになるが、それは多いのだろうか。
第6段落では安全確保の重要性が述べられる。CV22が特殊作戦にあたることも述べられているが、特殊作戦だろうがなんだろうが安全確保が重要であることに変わりはないだろう。
第7段落では政府が米軍の訓練の予定について把握していないことを「無責任」と断じている。なぜ無責任だと言えるのか。
第8段落では騒音問題への対策も必要であることが述べられている。騒音が問題となることは理解できるが、「解決にはほど遠い」ではどう遠いのかわからない。
国が勝訴するのか、まともに取り合わないのか。国が訴訟にどういう姿勢を取っているのか示してほしいところだ。
第9段落では、ドイツやイタリアは訓練をする際に承認が必要であると明かされる。日本はそれを求めていないらしい。これだと確かに無責任だといえそうだ。
第10段落では、横田への配備が沖縄の負担を軽減する見込みは薄いことが述べられる。これに関しては、沖縄の基地負担が大きいことを思い出す必要がある。
「横田に配備すれば負担が軽減されると読者(や政府)は考えるかもしれないが、そうはならないだろう」というのが筆者の主張だ。
第11段落では、日本が無責任な態度を取る原因として日米地位協定を挙げている。これは数日前に見た内容だ。
第12段落では総括がされている。
一通り読んでみると、「政府が多角的に判断していない」と主張する根拠は見られない。
「多角的に判断していない」ことの根拠を示すには、配備に至るまでの意思決定の過程に関する分析が必要である。
例えば、「(公表されてはいないだろうが)議事録を確認すると、軍事的な側面やアメリカ側への配慮に関する発言しかなかった」などという情報だ。
この文章にはそれがないため、憶測で語っているように見えてしまう*1。
むしろ多く触れられているのは「不安に向き合っていない」ことである。
- 第4段落の「反対を押し切って配備決定」
- 第5段落の「事故があったにもかかわらず早々に飛行再開」
- 第7段落の「訓練の把握ができていない」
- 第8段落の「騒音問題への対策も必要」
これらの4点は縮約に入れるべきだろう。
逆に、「多角的に判断すべき」という主張は根拠が示されていないため、縮約には入れられない。
第9段落以降は、日本の姿勢の原因を地位協定に求め、それを改定した*2ドイツやイタリアでは(一応)不安に向き合えていることが述べられる。
第10段落の扱いが難しい。沖縄への基地負担の集中が第11段落で示される提言のきっかけになったということをほのめかしているのだろうか。
第9段落で、なぜ日本が不安と向き合えないのかについて述べ始めていたはずが、いきなり沖縄の負担が軽減されるかどうかに問題が変わるために混乱するのだと思う。
第10段落を省いても第9段落と第11段落はつながってしまう気がする。「政府として求めることもしない日本」という「問題の根は日米地位協定」にあるためだ。
第12段落は今の日本政府と米軍との関係を(実態はともかく)簡潔に表しているため縮約に入れた。
「日本語練習帳」で薦められていた30日分の縮約づくりが終わった。
30日やってみての感想は記事を改める。
- 作者: 大野晋
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1999/01/20
- メディア: 新書
- 購入: 17人 クリック: 373回
- この商品を含むブログ (96件) を見る